絶望するくらい恐ろしいとわかっていても、怖いもの見たさでついつい覗いてしまうことってありますよね。ドキドキするような恐怖やスリルを味わいたい方におすすめしたいのが怖い漫画です! 怖い映画や小説に目が行きがちですが、漫画にも血の気が引くような名作がたくさんあります。さらに、ホラーやサスペンス、ミステリーやサイコ系など、怖さのジャンルが豊富なのも特徴の一つ。今回はその中から、おすすめの怖い漫画40選をご紹介します。今夜は1人で寝られなくなるかも…?
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【あらすじ】舞台は昭和29年の神戸。家族や友人、ましてや恋人などいないニートの天野太一(あまのたいち)は、街で偶然にも高等科時代のマドンナとその婚約者に出会い、自分も結婚するとつい見栄を張ってしまいます。そんな太一に謎の青年が話を合わせ、「幽霊塔」と呼ばれている時計塔の管理人の仕事を紹介。その時計塔で、老婆が殺された事件が発生したいわくつきの塔。時計塔を眺めながらぼんやり考え事をしている太一は、後ろから謎の人物に襲われ…。
【作品情報】作者は、『医龍』の作画を担当し、『夏目アラタの結婚』や『第3のギデオン』などでも知られる乃木坂太郎。小学館『ビッグコミックスペリオール』に連載し、全9巻で完結済みです。2014年には、日本SF大会主催の第14回「SOG(センス・オブ・ジェンダー)賞 大賞」を受賞しています。莫大な財産が隠された古い時計塔で、次々と殺人事件が起こります。
【おすすめするポイント】推理小説を愛読している太一と謎の青年・沢村鉄雄がタッグを組み、時計塔の殺人事件に挑みます。幽霊のような殺人鬼に襲われるという怖さもありますが、謎解き要素をたっぷり入れて緻密に構成されたストーリに集中してしまうかも。登場人物にトランスジェンダーも登場しますので、トランスジェンダーについての知識をつけたい方にもおすすめ。
【あらすじ】画家である父親の都合で雛見沢村(ひなみざわむら)へ引っ越して来た前原圭一。のどかな村での暮らしを気に入り、学校生活も順調で、クラスメイトの女子・竜宮レナ(りゅうぐうれな)ともいい雰囲気に。ある日、圭一は村を訪れたフリーカメラマン・富竹(とみたけ)から、この村で起きたバラバラ殺人のことを知ることに。レナやクラスメイトに事件のことを尋ねますが、全員「知らない」「そんな事件はない」と言い、それ以上は語りません。しかし、圭一は事件の新聞記事を見つけてしまい…。
【作品情報】本作は、同人サークル「07th Expansion」が制作したゲーム『ひぐらしのなく頃に』の第1話をコミカライズしたもの。原作・監修は『恋愛ハーレムゲーム終了のお知らせがくる頃に 』で有名な竜騎士07、作画は『異世界チート魔術師』などで知られる鈴羅木かりんです。スクウェア・エニックスの『月刊少年ガンガン増刊ガンガンパワード』で連載し、全2巻で完結済みです。平和な村で発生した殺人事件を追い始めた少年が、村の秘密を暴いていきます。
【おすすめするポイント】普段は楽しく過ごしているのに、村に隠された忌まわしい過去を暴こうとしたとたんに態度が豹変するレナ達。得体の知れない怖さがじわじわと迫り、このままでは自分も殺されてしまうのではと、圭一は疑心暗鬼に陥っていき、まさかの展開を迎えることに…。登場人物の女の子達がみんなあどけなくて可愛いだけに、豹変したときの表情に凄みが増してゾッとさせられます。
【あらすじ】ある日、女性の死体が発見され、警察官の沢村久志がこの事件を担当することに。この女性は鎖に繋がれ、生きたまま3頭の犬に食い殺されたようです。そのうち1匹が紙片を吐き出したので調べてみると、そこには「ドッグフードの刑」という文字。その頃、母と同居するニート男性の家に、カエルの被り物を着けた人物が押し入り、ニートを拉致して拘束します。カエル男は「母の痛みを知りましょうの刑」と書いたメモを見せ、刑を執行し始めて…。
【作品情報】作者は、本作が初コミック化となった巴 亮介。講談社『週刊ヤングマガジン』で連載し、全3巻で完結済みです。2016年には小説化および実写映画化に加えて、動画配信サービスでテレビドラマ化もされました。雨の日に、カエルの被り者を着けた謎の人物が、私刑とも言える猟奇的な殺人を次々に起こしていくサスペンスホラー。
【おすすめするポイント】猟奇的な「私刑」を繰り返すカエル男の存在がとにかく不気味。凄惨な描写が続くので、グロが苦手な方はご注意ください。とはいえ謎解き要素も強く、被害者同士のつながりが見つかったり、カエル男が雨の日にしか出没しないことがヒントになったりと、ストーリーも十分面白い! カエル男が私刑を繰り返す理由を知ると、人間の思い込みや妄想の怖さが身に染みるでしょう。
【あらすじ】夜見山北中学校へ転校してきた榊原恒一(さかきばらこういち)は、3年3組の一員となります。そのクラスは堅苦しさや緊張感が漂っていて妙な雰囲気。さらに、クラスメイトの男子からはいきなり「霊や祟りを信じるか?」と聞かれ、女子の見崎鳴(みさきめい)からは「気をつけた方がいい」と言われます。実は、3年3組は、このクラスだけに存在する特別なルールを守らないと、クラスメイトやその家族が死んでしまう呪われたクラスだったのです。
【作品情報】原作は、『十角館の殺人』『月館の殺人』などの作品で知られる綾辻行人の小説、漫画は『きみにしか聞こえない』『medium 霊媒探偵城塚翡翠』などで人気の清原紘が担当しています。KADOKAWA『ヤングエース』に連載し、現在(2023年5月17日)4巻まで発売中。続編で『Another エピソーS』と『Another 2001』も発売されています。クラスに死者がまぎれ込み、生徒や家族を死に追いやる本格ホラー漫画です。
【おすすめするポイント】3年3組の呪いを防ぐ方法は2つあり、1つはルールを守ること。もう1つは、クラス紛れ込んでいる「死者」を殺すことでした。誰が死者かはわからないため、クラスメイトは死者を特定する方法を探すことに。死者の正体が判明すると、「やられた…さすが綾辻行人…!」と感心するでしょう。ストーリーがよく練られている上に、美麗で繊細な絵柄なので怖さはあまりないかも?
【あらすじ】生徒たちからのイジメを受けた教師が入院し、替わりにクラスを受け持つことになったのは、スタイル抜群で美女の葛西小春(かさいこはる)。教師になるのが夢だったという純粋な小春ですが、男子のきわどい質問には顔色を変えずに平然と答える一面も。そんな小春を面白く思わない3人の生徒は、小春に嫌がらせをしますが、やはり受け流されてしまいます。3人は腹いせに大人しめの女子・アザミをいじめ始めることに。小春はアザミからいじめの話を聞き、必ずアザミを守ると誓います。
【作品情報】原作者は『皆様には人権がございません』や『パラサイト・ドール』などで話題を読んだ三石メガネ、絵は『兇器博物館』などの作画を担当した高野ヒノ、制作は『ぬらりひょんの棲む家 』などを担当したtaskey STUDIO。本作品はtaskey『peep』に連載し、現在(2023年5月20日)34巻まで発売しています。荒れ果てたクラスに新しく来た美人教師はサイコパス…?
【おすすめするポイント】天然なのかと思うほど、悪ガキ達の嫌がらせにも飄々としている小春。しかし、アザミが発した「人を人と思わない」という言葉に共感する様子や、張り付いたような笑顔を見せる瞬間があり、「小春は普通じゃないのかも…」とドキッとさせられます。実際に、アザミのために小春が取った行動はサイコパスそのもの。普通に見える人が放つ強烈な狂気に震え上がる作品です。縦読みなのでスマホで読みやすい点もGOOD!
【あらすじ】私立晨光学院町田高校は、生徒も教師も曲者揃い。特に、2年4組は学年中の問題児が集まっていて、ケンカやいじめなどが横行していました。その2年4組を担当するのは、生徒達から「ハスミン」と呼ばれて慕われているイケメン英語教師・蓮実聖司(はすみせいじ)。いつもにこやかに生徒達と会話を交わし、特に女子から高い人気があります。実は、2年4組に問題児が集まったのは、聖司の計画を遂行するための代償。果たして聖司の計画とは…?
【作品情報】原作は『黒い家』や『新世界より』などで知られる貴志祐介の小説で、『マイティマザーズ』などを描いた烏山英司が作画を担当しました。講談社『good! アフタヌーン』で連載し、全9巻で完結済みです。実写映画やスピンオフドラマも制作されました。生徒や保護者から人気の高い教師が、校内で大殺戮を繰り広げます。
【おすすめするポイント】表面上はよい教師のように見せている聖司ですが、その正体は自分の利益のためなら邪魔者は容赦なく消すサイコキラー。今までに数々の殺人を犯してきた聖司は、今度も自分に疑いがかからないように邪魔になった2年4組の生徒達や教師達を葬っていきます。本作を読んだ後は、ハスミンに追い詰められて殺される悪夢を見てしまうかも…。絵がある分、原作とは違った迫力を感じます。
【あらすじ】ガタイはいいが気が弱い33歳の倉見勝は、借金苦から裏家業に足を踏み入れます。その日も道に迷って借金の回収に失敗し、拾ってもらった社長の千脇に怒鳴られていました。ある日、勝と同僚の富田は、千脇の弟が経営する「マルヨシ水産」へ荷物を配送する業務を担当することに。1往復で1人15万円の報酬が出るうまい話ですが、わかっているのは運ぶ物は40~50kgほどのコンテナということだけ。今夜は、その仕事を実行する日…。
【作品情報】原作者は『裂けた瞳』で2003年に第4回「ホラーサスペンス大賞」を受賞した高田侑、作画は『天獄の島 』や『横幡高校応援団 神咲組 』などを描いた落合裕介。少年画報社『ヤングキング』に連載し、全3巻で完結済みです。闇金家業に足を踏み入れた男が任された任務は、あるコンテナの運搬。実際の裏社会で本当にありそうな怖いエピソードが満載です。
【おすすめするポイント】マルヨシ水産の怪しい人達と怪しい仕事をやることになってしまった勝。「中身はもしかして人…?」と考えてしまう彼の不安や葛藤がこちらまで伝わってきます。コンテナ運びやその他の仕事も精力的にこなし、裏家業に馴染んでいく勝でしたが、ある日大きく道を踏み外してしまうことに。これがきっかけとなり、勝は裏社会の怖さを身をもって体験。思わず目をそむけたくなるような、じっとりする恐怖感を味わえます。
【あらすじ】中学2年生の長部静一は、父と母と共に暮らす中学生。おふざけが過ぎる男友達やちょっと気になるクラスの女子もいて、学校生活も充実しています。静一の母はいつも微笑みを絶やさず、静一に優しく接しますが、静一はそんな母に気を使って本音を話すことができず、友達と約束していても母のために先約を断わることも。過保護だと言われるほど静一に愛情をそそぐ母は、ある日親戚達と出かけた登山で信じられないような行動を取ります。
【作品情報】作者は、アニメ化や実写映画化もされた『惡の華』や、実写ドラマ化された『ぼくは麻里のなか』などの人気作を描いた押見修造。小学館『ビッグコミックスペリオール』にて好評連載中で、現在(2023 年5⽉11⽇時点)15巻まで発売されています。毒親とも言える危い母と、中学生の息子が織りなすサイコファミリーホラーです。
【おすすめするポイント】「真綿で首を絞める」という表現がまさにぴったりな静一の母。母の毒ともいえる歪んだ愛は、長年かけて静一に侵食していました。静一も母の狂気をどこかで感じながらも、見て見ぬふりをしていたのでしょう。ストーリーが進むにつれて母の表情に不気味さが増していき、言動もどんどんエスカレート。そんな母の豹変ぶりに、静一と一緒に震えあがってしまうかも。
【あらすじ】あるクラスに蔓延しているおぞましいいじめ。いじめているのは、暴力でクラスに君臨する男子の仲島達也、ターゲットはおどおどした女子の白咲花。鬼畜の所業とさえいえるいじめは日々エスカレートしていき、誰も逆らえません。弱みを握られた担任も見て見ぬふり。ところが、このいじめの裏にはねじれた真実が潜んでおり、実はいじめっ子の達也の方が、夜な夜な花にいじめられていたのです。花は達也に「お前は死ぬまで自分をいじめろ」と言い…。
【作品情報】作者は、本作でデビューして話題となった期待の新人中村なん。講談社『マガジンポケット』で連載されたのち、全19巻で完結しています。いじめのシーンが壮絶すぎて、目をそらしたくなるような漫画ですが、本作ではいじめられる側の恐怖ではなく、意に反したいじめを強要されている「いじめる側」の恐怖を描いています。
【おすすめするポイント】いじめる側といじめられる側の立場が逆転していて、いじめ自体がやらせだったという設定の本作。達也の精神はもう限界ですが、花は容赦なく達也を傷つけて自分をいじめるように迫ります。このときの花の狂気に満ちた表情が怖すぎる…。しかも、花は達也が他の人をいじめることも、達也が他の人にいじめられることも一切許しません。いじめる側の気持ちを知りたい人におすすめです。
【あらすじ】新学期が始まったクラスでみんながグループを作り始める中、小学生の頃からいじめられっ子だった神野多々里(かみのたたり)はなかなか周囲になじめません。ある日、教室の外から青虫が一匹迷い込んでしまい、教室内は大騒ぎに。殺すのはかわいそう、とそっと外に出してあげる多々里を気味悪がったクラスメイト達は、この日から多々里をいじめるようになりました。じっとがまんしていた多々里でしたが、青虫を使ったいじめに我慢の限界! 首謀者の男子にたたりを起こします。
【作品情報】作者は、『不気田くん』『スクールゾーン』など様々なホラー漫画を描いた犬木加奈子。講談社『少女フレンド』で連載し、全7巻で完結済みです。実写映画化もされ、続編として『新・不思議のたたりちゃん』や『ママ友はたたりちゃん』なども発売されました。醜い心を持ついじめっ子には、たたりちゃんがホラーなお仕置きをしていきます。
【おすすめするポイント】多々里は動物なども含めて誰にでも優しく接する控え目な女の子。そのため、多々里が起こすたたりは、相手の命を奪うような危険なものではなく、ちょっとこらしめる程度です。ただ、たたりを受けたときにホラー的な描写もあるので、油断しているとドキッとしてしまいます。いじめのシーンもありますが、ポジティブに考える多々里のおかげで陰鬱さがあまりなく、サラッと読めていける作品です。
【あらすじ】八尋寧々(やしろねね)の通う高校には学園七不思議があり、代償を払えば花子さんが願いを叶えてくれるというトイレの花子さんもその1つ。寧々はさっそく花子さんを呼び出しますが、出てきた花子さんは男の子の姿をしていました。寧々は驚きつつもトイレの花子さんに「恋愛成就」という願いを伝え、花子くんは恋のアドバイスをすることに。しかし、なかなかうまくいきません。花子くんが役立つ道具を探していると、寧々は縁結びの道具を発見。しかし、その道具は呪いもかかってしまう物でした…。
【作品情報】作者は、本作が初コミック化となったあいだいろ。スクエアエニックス『月刊Gファンタジー』にて連載しており、現在(2023 年 5 ⽉20⽇時点)19巻まで発売中。テレビアニメにもなり、同シリーズの『地縛少年 花子くん 0巻』や『放課後少年 花子くん』も好評で、2022年8月にはシリーズ累計部数は800万部を超えています。さわやかな少年地縛霊・トイレの花子くんが願いを叶えてくれるオカルトコメディ。
【おすすめするポイント】寧々の呪いを軽減する代わりに、花子くんは自分の助手を務めるように勧誘し、面白コンビが結成されます。基本的には登場人物がみんな可愛らしく、少女漫画のような絵柄なので、霊などが出てきてもおどろおどろしさがありません。明るいホラー漫画を楽しみたい人や、怪異もちょっぴり味わいたい人におすすめ!
【あらすじ】帰宅中、雨に降られてしまった女子高生の四谷みこ。バス停で雨宿りしていると、いつの間にか隣に体が崩れている男性のような化け物が現れて、 「みえる?」と聞いてきます。もちろん見えていましたが、みこは化け物に返事をせずに視線をそらして携帯でメールを打ち始めることに。すると、化け物は「見えない」と言いながら去っていったのです。この瞬間から、みこは常に化け物を見てしまうようになりますが、何を見ようと全てスルーすることを決心します。
【作品情報】作者は、本作が初連載・初コミック化となった泉朝樹。KADOKAWA『ComicWalker』と『WebComicアパンダ』で連載しており、現在(2023年5月20日時点)8巻まで発売中。2022年10月には累計発行部数が200万部を超え、テレビアニメも制作されました。四六時中見えるようになってしまった化け物を、ひたすら無視する少女のホラーコメディ。
【おすすめするポイント】人間キャラは可愛いのに化け物はどれも不気味に描かれており、たたみかけるように学校や家でも化け物達が登場するので、気を抜いているとビックリさせられます。1人暮らしの人は、怖くなって家中をチェックしてしまうかも? みこがそんな化け物達をとっさの機転でスルーしていく様子が面白い! さらにみこの友人は化け物を引き寄せてしまう体質…。どこまでみこがスルーし続けていけるのかが見物です。
【あらすじ】お化けの「メリーさん」から電話がかかってきた女子高生の耳塚シヅカ。スマホを切っても鳴り続け、メリーさんは一歩ずつシヅカに近づいていき、ついにシヅカの真後ろに…! しかし、メリーさんの背後から、さらに男性が登場。彼はメリーさんを除霊すると言いながら、服を脱ぎ出してメリーさんに襲い掛かります。この男性はカムイという霊媒師で、彼が用いる除霊方法はエッチだったのです。次はどんな化け物を除霊するのか…?
【作品情報】原作は、新都社『刊ヤングVIP』で『脳筋ちゃん』を連載中のえろき、作画は『隣の席の間宮さん』などを描いたコノシロしんこ。小学館『裏サンデー』で連載しており、現在(2023年5月20日時点)6巻まで発売中。「次にくるマンガ大賞 2021 Webマンガ部門」の第13位に入り、密かに注目を集めています。有能な霊媒師がエッチな方法で霊を除霊していきます。
【おすすめするポイント】こっくりさんや船幽霊など、都市伝説や怪談などで見られるお化け達が多数登場する本作。おどろおどろしく描かれたお化け達によるホラーなシーンが、一転してエッチが始まるという展開に思わず笑ってしまいます。カムイとエッチするお化け達が色っぽく見えるのも不思議…。1冊に複数のお化け達が登場しますが、中には下半身のないお化けなどもいるので、「どうやってエッチするのか?」とワクワクしてしまいます。
【あらすじ】ランドセルを背負って窓から乗り出している小学生・ユウマ。彼を止めるためにクラスメイトの女子が伝えた百物語から、ユウマが1つずつ怪談を話していきます。1話目は死後の世界をテーマにしたもの。夫が買い忘れた物を買いにコンビニへ行った妻の帰宅が遅く、やっと帰ってきたと思ったら裸になって夫を誘います。よく見るとそれは妻ではなく、そのとき本物の妻が帰宅。次の瞬間に夫の電話が鳴り、妻が事故で死亡したとの連絡が入ります。では目の前にいる妻は…?
【作品情報】作者は、本作が初コミック化となった的野アンジ。講談社のマンガ投稿サイト『DAYS NEO』にて『安田くんの頭がおかしい』などの作品を公開しています。本作は小学館『サンデーS』と『サンデーうぇぶり』で連載しており、現在(2023年5月20日時点)5巻まで発売中。少年がストーリーテラーとなって100話の怪談を紹介するオムニバス形式のホラー漫画です。
【おすすめするポイント】どこにでもありそうな怪談なのですが、ストーリー展開の秀逸さと不気味さを感じる絵柄が相まって、グイグイとその世界観に引き込まれていきます。各話は恐怖が最高潮になる場面で終わるため、その後の展開を想像する楽しみもあります。心霊的な怪異だけでなく、普通にありそうな出来事も含まれているので、飽きることもありません。100話目を話し終わったあとに何が起こるのかをぜひ確かめてください。
【あらすじ】1巻における最初のテーマは「学校」。校内で起こった怪異がいくつか描かれています。ある学校では、夕方の6時過ぎまで学校にいると、「遊ぼうオジサン」が学校の玄関に来て誘うという噂がありました。遊ぼうオジサンは布切れに目を描いた袋をかぶっており、その素顔は不明。校内に入って来ませんが、ずっと「あそぼう」と言ってその場に留まるのです。他の学校でも、教室の窓ガラスに大きな女性の横顔が映ったり、帰宅しようと教室のドアを開けた先に目が現れたりと、学生達が見てしまった恐怖体験が満載!
【作品情報】作者は、『後遺症ラジオ』や『泣く侍 』などを描いた中山昌亮。秋田書店『チャンピオンRED』で連載し、全3巻で完結済みです。その後、同シリーズの『不安の種+』や『不安の種*』も発表し、2013年には本作で実写映画化も果たしました。家や学校、街中などで遭遇する怪異を集めたオムニバス形式のホラー漫画です。
【おすすめするポイント】本作は、1冊の中に複数のテーマを設け、それぞれのテーマに沿った短めのエピソードをたっぷり詰め込んでいるのが特徴です。各エピソードはそれぞれ怪異が登場したところで終了し、怪異の正体も明かされないので「一体あれは何だったのか…?」という不安な気持ちになります。さらに、すぐ次のエピソードが開始されるので、気が休まる暇がないかも? さらっと読めるホラーを探している方におすすめです。
【あらすじ】1話目の主人公は、黒渦町に住む女子高生・五島桐絵。ある日、道端でカタツムリの殻を凝視している男性を見かけます。その男性は元同級生・斎藤秀一の父親。桐絵が秀一にそのことを話すと、父の様子が最近おかしいと言います。彼の父は、渦巻き模様に心酔するようになり、会社へも行かずに渦巻きの物を眺めて過ごしているだけとのこと。たまりかねた家族が渦巻きの物を処分すると、父の目玉が左右別々に回転したり、下が伸びて渦を巻いたりするようになり…。
【作品情報】作者は、『ギョ』や『幻怪地帯』など数々の恐怖漫画を生み出してきた伊藤潤二。小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』で不定期に連載しており、全3巻で完結済みです。実写映画やムービーコミックにもなり、アメリカで『UZUMAKI』というタイトルでアニメも制作されました。黒渦町で起こる「渦」にまつわる怪奇現象を集めたオムニバス。
【おすすめするポイント】1話目から強烈な結末を迎えますが、さらに黒渦町では渦巻きに囚われて奇妙な行動を取る人達が増えていきます。行動だけでなく見た目にも渦巻きが侵食し、その姿は不気味な異形そのもの。繊細な絵柄で描き出される緻密な渦巻きのインパクトが大きく、渦巻き恐怖症になりそう…。幽霊やゾンビといったテーマのホラーに飽きてしまった方におすすめです。
【あらすじ】1話目『僕の夢』は、原作者・外薗昌也自身の実家に関する体験。久しぶりに帰省すると、父が相談もなく購入した家に引っ越しており、新築の豪邸が実家となっていました。しかし、その家は近所からは「お化け屋敷」と呼ばれているいわくつきの家。主人公は、帰省前から井戸と不気味な女性が登場する夢を見たり、実家で何者かの足音を聞いたりと奇妙な体験が続きます。それだけでなく、両親の言動も少しずつおかしくなっていき…。
【作品情報】原作は『犬神』『鬼畜島』などの代表作を持つ外薗昌也。作画を『ある設計士の忌録』などを描いた鯛夢と、『押入れのウーリー 』などを描いた呪みちるが担当しました。ぶんか社『ホラーM』に連載し、全1巻(分冊版では6巻)で完結済。なお、『赤異本』をベースにした舞台『異能怪談赤異本』も公演されています。日常で遭遇した怪異話を3つ集めたアンソロジー。
【おすすめするポイント】人の怨念や強い情念が起こす怪異エピソードが収録された本作。原作が怖いのはもちろんですが、ホラー漫画特有の効果音や背景の陰影などの魅せ方で一層恐怖とゾワゾワ感がアップ! 特に、『地獄腐女子』は過去の因縁などがなく、狂気を持った人物が目の前にいるという状況なので、単純に何をされるかわからない恐ろしさがあります。ストレートな怪談を求めている方にも、グロテスクな恐怖を味わいたい方にもおすすめです。
【あらすじ】おろちは、一見すると普通の美少女ですが、人とは違う能力を持っている人物。人の記憶を操作したり、触れずに物を動かしたりできる上に、なんと不老不死。そんなおろちは、世の中をさまよいながら様々な人間のを観察しています。ある日、嵐に遭ったおろちは1件の屋敷へ立ち寄り、滞在することに成功。住んでいたのは美人姉妹の2人だけでした。しかし、2人とも様子がおかしいため、話を聞いてみることに。その一家は18歳になると醜くなる一族であり、2人とも18歳を迎えることを恐れていたのです。刻々と近づくタイムリミットと共に、姉妹の様子が変貌していき…。
【作品情報】作者は、『まことちゃん 』や『漂流教室』、『14歳(フォーティーン)』 など数々のヒット作を出した楳図かずお。小学館『週刊少年サンデー』に連載し、全4巻で完結済みです。1970年に連載が終了するも根強い人気があり、2008年には実写映画化も果たしました。不思議な能力を持つ美少女が、出会った人々の悩みや葛藤、心の闇などを目の当たりにしていくヒューマンホラーを集めたオムニバス形式の漫画です。
【おすすめするポイント】霊や妖怪のような存在は登場せず、人間の感情から生じるひずみや愛憎が全面的に描かれている本作。おろちが能力を使っても救い切れなかった結末も多く、「人間はここまで変わるのか…」という恐ろしさにゾクっとさせられます。オムニバス作品である上に、殺人事件などサスペンス要素を含む作品もあり、飽きずに楽しめるのも魅力。
怖い漫画は怖さレベルやジャンルが豊富! 手に汗握る恐怖体験をあなたに!
今回は初心者からマニアまで幅広く楽しめる怖い漫画40選をご紹介しました。一口に怖い漫画と言っても、心霊やゾンビなどの異形が登場する漫画から、いじめやサイコパスなど人間の持つ心の闇や狂気にフォーカスした漫画まで、ジャンルは様々。そのため、心臓を掴まれるようなドッキリ系や、じわじわと追い込まれる冷や汗じんわり系など色々な恐怖を楽しめます。古くても怖さが色あせない名作も多いので、これを機にぜひ色々読んでみてください!