<作品内容>日野日出志の代表作とも言える「蔵六の奇病」。体中が吹き出物だらけになる不思議な奇病にかかり、住んでいる村から追い出されてしまった主人公の蔵六。森の外れに隔離された蔵六は、自らの体から吹き出る7色の膿を使って絵を描き始める。果たして蔵六の描く絵とは?そして読者を待ち受ける壮絶なストーリーとは?39ページの作品を1年かけて何度も描き直し、納得のいったところで再デビューを果たした最高傑作。
〈ここがトラウマ!〉
蔵六の願いが叶えられたかと思いきや……。
頭が弱いせいで家族や村人たちから馬鹿にされながらも、「色んな色を使って絵が描きたい」と純粋な願いを持つ蔵六。病気に冒されたことでその願いは叶いますが、まるで「日本昔ばなし」のような朴訥とした外見の若者が醜い化け物と化していく様はまるで悪夢のよう。絵を描くために、腐り落ちた目玉を必死で元に戻そうとする蔵六の姿もひどく哀れです。