まさかな出来事がふりかかる!
創作の世界にはユニークなキャラクターが多数存在します。周囲には見えない(聞こえない)ものが見える(聞こえる)、何かがトリガーとなってカラダが変化する……。そんな現代モノとファンタジー設定の”おいしいとこどり”な作品を集めてみました!
不思議な能力をもつゆえの苦悩もあれば、ラブ方面に功を奏すことも……!? 魅力的なキャラクターたちをお楽しみください!
背の低さがコンプレックスの小夜は、高身長で何もかも完璧なクラスメイト・真柴に一方的に対抗心を燃やしています。なのに真柴に撫で回され、抱き締められる夢を毎日見てしまい、しかも自分が夢の中でぬいぐるみになっていることに気が付き……!?
敵対視しているはずの真柴に、夢の中とはいえ耳を噛まれたり、抱き締められたままひとりHされちゃったり……小夜の頭はパンク寸前! しかもひょんなことから、現実世界の真柴にまで手で抜かれちゃって……!? あっさり気持ち良くなっちゃう小夜のちょろさがたまりません♪ そして嫌われていると思っていた小夜に友達だと言われて思わず泣いちゃう真柴、尊さの塊です……。受のためなら夜中の3時までノートをまとめる攻、応援したくなっちゃいますね。
曲者っぽい真柴の兄も登場して、続きが気になること間違いなし! 同級生、体格差、ファンタジー……どれか1つでもビビッと来たら、ぜひ読んでいただきたい一作です♪
疲れた心にとびきり甘い一冊はいかがでしょう? こちらは容姿・地位・優れた人柄とハイスペ三拍子がそろった完全無欠のスパダリによる激重溺愛をご堪能いただける作品となっております。
高級ホテルのコンシェルジュとして働く洋一郎は、オーナー一族の御曹司で総支配人のサイードから献身&溺愛を一身に受ける日々を送っていましたが、ある朝目を覚ますと子どもの姿になっていて……。
突然の幼児化に一体何が!? と驚きつつも、それよりも何よりも洋一郎が天使すぎる! そのあまりの愛らしさに、筆者も耳付き着ぐるみ服を用意したサイードにそっとサムズアップをしてしまいました……。 抱っこされたり、お膝の上でご飯を食べさせられたり、ちびっこ洋一郎がサイードに甲斐甲斐しく世話を焼かれてしまう光景に表情筋も緩みっぱなしです! ちびっこ姿でも相変わらずツン全開な洋一郎ですが、幼児化の原因が実は……というオチも最高にあまあま! ぜひ真相は本編でお確かめください♪
主人公は、青い瞳で他人と目を合わせると相手の記憶や頭の中を読み取れるサトリ能力持ちのタツミ。大学を休学して引きこもっている彼の唯一の友人は、小さい頃に両親のDVから救ってあげた幼馴染の蛍だけ。蛍は「どうせ隠したってバレるから」とタツミへの好意を隠しもせず、独りになってしまったタツミの世話を焼く毎日で……。
サトリの力を持っているタツミですが、他人の気持ちは目を覗けばわかるのに自分の気持ちに鈍感すぎる上に、蛍の自分への想いは小さい頃に彼を救ったことからの刷り込みだと思っているんですよ……。一方の蛍も潔さはあるものの、タツミと向き合うのが怖くなって避けまくっていて、読者は蛍の友人・北条くんと一緒にヤキモキしてしまうこと間違いなし! 「早く気付いて!!」と背中を叩きたくなるほどの焦れったさ……こんなCP、見守りたくなっちゃいますよね……!
2人の行く末を見守る北条くんもいいキャラすぎる本作、ぜひお試しあれ♪
人気作曲家の伊之瀬は、生き物の悲しみの感情が音として聞こえる特異体質の持ち主。ある日、弁護士の真澄から聞いたこともないくらい美しい音が聞こえ、その視線の先にいるのが真澄の実の兄であることに気づいてしまい……。
禁断の想いがこの上なく上質な音になっているなんて、とっても切ないですよね……! しかも創作意欲を掻き立てられた伊之瀬は、「叶うわけがないって判ってて、それでも好きなんだろ? 実の兄が」と真澄を煽り、彼から溢れ出る音にゾクゾクしちゃったり、兄代わりの男に抱かれる真澄からはどんな音がするのだろうとさらに興味を持ってしまったりと、本当に罪な男なんです!! とは言え、誰にも打ち明けられなかった秘密を知られたことで、真澄がやっと解放されたのも確か。ぽつぽつ語り始めた真澄の深い悲しみに胸を打たれました……。兄への想いが昇華するシーンは必見。これまで苦しんだ分、真澄の気持ちが伊之瀬に傾いていく過程は読みごたえ抜群です!
他人からの好意が花として見えるという、特殊な能力を利用して人生イージーモードで生きてきた主人公・ゆづるが高校の入学式で出会ったのは、一際花を咲き乱している光太郎。生徒会長候補の光太郎を味方につければ学校生活も安泰と踏んで光太郎を誘惑しますが、彼は好意の割に全くと言っていいほど無反応……! 必死の誘惑にもなびかない光太郎、なんと超絶博愛主義でみんなに同じだけの好意を持っているようで……!? それに気付いたゆづるが落ち込んだり焦ったり怒ったり……「それはもう……ね?」と、歴戦のBLオタクであるスタッ腐はニヤニヤしてしまいました(笑)。光太郎も「万人を平等に愛する」主義だったのに、ゆづるにだけ特別構っていることに気付き……さらにニヤニヤ。
お互いが能力や性格のせいで空回りしてなかなか正面から向き合えない2人ですが、これがきっと2人にとって初恋なんだろうな〜と思うと納得です。ちょっと特殊な始まり方ですが、DK2人の初恋が甘酸っぱくてキュンキュンする一冊です!
砂原糖子先生原作の大人気小説をコミカライズ!
ある日突然人の心の「声」が聴こえるようになった余村は、職場の同僚・長谷部の自分への好意を「声」として聴いてしまいます。余村は「声」が原因で人間不信になっていて、他人と関わるのを避けてきたのですが、寡黙な長谷部の心から聴こえてくるまっすぐな「好き」に動かされるかのように彼と交流を深めていきます。
深く傷つき誰も信じられないという余村の姿は手負いの小動物のようで、長谷部でなくても守ってあげたくなる儚さ……。そして、普段は無口な長谷部が心の中では結構おしゃべりなところも推せます。余村には伝わってないと思っているので心の中で好きが溢れていて、余村の体に触れている間もそんな調子なので「こんなに言われたら好きになっちゃうでしょう!?」と叫ばずにはいられません。
淡々と交流が続く中で、次第に近付く二人の距離や能力への葛藤、お互いを受け入れる心などが丁寧に描かれた必読書です!
相手の心の声が聞こえるという特殊能力を持つ高校生・雑賀は、その能力で同じクラスの山田が高校デビューに失敗して友達を求めていることを知ります。世話焼きな性格から放っておけず声をかけたところ予想以上に懐かれ仲良くなりますが、いつからか山田のエロい妄想に自分が登場するようになり……。
口下手だけど寂しがり屋な山田が徐々に雑賀に好意を持っていく様子がぴゅあで可愛く、ころころと変わる表情がとても魅力的! 表情は感情豊かなのに、致命的な口下手で脳内だけ大騒ぎしている様子は見ていてほっこりします♪ 心が読めるがゆえに人と距離を置いてきた雑賀と、シャイなのにゼロ距離でグイグイくる山田との対比がおもしろく、脳内に直接語られるデカ過ぎる愛情表現に萌えること請け合いです!
妄想に振り回されてわちゃわちゃする甘い二人をずっと見ていたい気持ちになる本作。ブラコンでテレパスな雑賀の兄が主人公のスピンオフ『ちょっと黙って』も一緒にどうぞ!
“死の象徴”が見える火葬技師・慎一は、生きているにもかかわらずその“象徴”である蝶を纏う、美貌の花屋・要と出会います。要は死んだ男を今でも愛し続け、その男の死体を焼いた慎一を詰るのですが……。
まず、攻の職業に火葬技師を選ぶ発想力。そして要の過去にさらに驚き。親代わりの男を愛してしまい逃げ出した後、顔まで造り替えて再会を果たして迎える結末が、こんなにも苦しいものだなんて……。そんな要が自罰的に生きる様に、苛立ちを覚えつつも放っておけない慎一。要の本心に触れたいと、恐れつつもぶつかっていくさまは男らしい! そして慎一だけに見える蝶が教えてくれた、要の愛した男の死の真相。全てが明らかになったとき、今を生きていいんだと気付いた要の涙は、何よりも美しいんです。
死者を送る儀式の裏で、生者にはまだ続く物語がある――そんな人間ドラマが描かれた、渾身の一作です。重厚なストーリーがお好きなあなたに!
凡人にはない能力や特異体質を羨ましいと思う反面、知らなくていいことを知ってしまったがゆえの代償もあり……特集を考案した当初はここまで深い内容になるとは予想もしていませんでした。
不思議な力で読み手を惹きこむ8作品、気に入っていただけたらレビューもぜひお願いいたします♪
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