贅沢でなくても、心の豊かさを感じられる。
何気ない日常を大切にし、自分なりの心地良さを見つける……。物質的な豊かさよりも心の充実を重視するような優しい日々に、きっとあなたの心も満たされるはず!
数年前から徐々に浸透してきた「丁寧な暮らし」をBLの世界でも体験しませんか?
ホッとひと息つきたいときにオススメしたい8作品のご紹介です♪
料理上手なアキと掃除が得意なハルはルームシェア中の仲良し大学生。お腹の音を合図に今日もアイデア簡単料理を作ります。時には二人でまったりと、時には友人達を招いてワイワイ賑やかに。大学生二人の何気ない毎日を彩る絶品メニューの数々に思わず喉が鳴ります。飾らない性格の仲間たちとのやり取りは癒しそのもの。特に美味しそうにもぐもぐする表情は本当に幸せそうで、母性本能に突き刺さります……!
アキの作る料理は簡単なのに相手のためのひと工夫がされていて、愛情たっぷりな家庭料理ばかり。相手が笑顔で口いっぱいに頬張るのを見てそっと満足そうに笑う一コマに胸キュン間違いなし! ハルの恥じらいおねだりも最高です。美味い! と言い合える相手がいるからこそより一層ごはんが美味しくなる、そんなゼロ距離な二人に萌えが止まりません!
実際に料理を作って彼らの美味しい気持ちを追体験できるのも本作のポイント。読んで作って味わえる、最高の癒し系漫画をどうぞ。
実家が営む家事代行サービスの緊急事態により、音楽家の沙月宅に派遣された大学生の洋太。過去のトラブルから、「絶対に自分を好きにならない人」を条件としていた沙月に対し、「好きにならないよう努力します」と宣言し、洋太はバイトを続けますが……?
洋太は実は家事がそんなに得意ではないのですが、真面目で仕事が丁寧。沙月を思いどんどん料理の腕が上達するのが健気すぎます! 一方、沙月は家事が苦手なフワフワした大人で、無自覚な人たらし。いつも洋太の仕事を褒めてくれるのはもちろんのこと、洋太を特別に扱うかのような言動に、読者としても悶えてしまいます! あれもしてあげたい、次はもっと長く一緒に居たい…… と、ダメだと思いつつ沙月に惹かれてしまう洋太が切ない……!
また、本作は恋愛以外の部分もおすすめ。エプロン姿での奮闘や、友人たちとのやり取り、沙月の仕事と洋太の就活など日常が丁寧に描かれ、こっそり見守り気分にもなれますよ♪
日々のお疲れを抱えている方! 読後に心が優しさで満たされる癒しBLをご紹介します。
成功や利益のために感情を切り捨て行動してきたリュウイチ。その結果仕事も恋も失ってしまい、自暴自棄気味に向かった先は学生時代に語学留学で訪れたことのある海外の田舎町。そこでリトルローズハウスという宿を営む青年ノアと出会い……。
穏やかでゆったりとした環境の中、おせっかいなノアと過ごしていくうちにリュウイチの擦り切れて 疲れていた心が充電されていき、険しかった表情が緩んでいく変化の過程と丁寧に紡がれる心理描写にご注目です。ノアのリュウイチへ向ける想いの理由がわかるにつれ、深く強く溢れる気持ちがせつなくて、胸がぎゅうっと締め付けられます。
美しい表紙と温かい絵にぴったり合った のんびりとしたカントリーサイドな空気感が心地よく、心のオアシスを見つけたように潤った気持ちにさせてもらえる本作をぜひお楽しみください♪
幼馴染の大悟に14年間片思いしてきた澄春はある日、大悟の祖父が持つ不思議アイテムの一つである 予言ノートに自分の最期が“孤独死”と書かれていることを知ってしまいます。心配した大悟からシェアハウスの運営に誘われ、一つ屋根の下で同居することに……。
普段は明るく振舞う澄春 ですが、“記憶が消えてしまう万年筆”で大悟への気持ちを消してしまうシーンでは、忘れてしまいたいほどに苦しい恋だったのか……と衝撃を受けると同時にその切なさに胸が締め付けられました……! そんな澄春の想いに気付かない超鈍感な大悟ですが、澄春からの告白以降は不器用にも澄春の気持ちに向き合おうとする誠実さにキュンが溢れてしまいます。不思議アイテム が引き起こすファンタジー現象も魅力の一つ。何が起きてしまうかは読んでからのお楽しみ♪
趣味も性的指向もバラバラなシェアハウス住人たち の賑やかな日常も、恋の切なさや喜びもその全てが読みどころです。読後は胸に残る熱と、優しい余韻に心が満たされること必至!
「恋って激しく燃えるだけじゃないんだよな〜」……と思わせてくれる、ゆっくりじっくり愛を育んでいく1冊がこちら!
ゲイの兎太はある事件をきっかけに職場の年上部下・リョウ(ノンケ)と「同棲」して1年半。SNSのフォロワー4桁な兎太によるリョウの生活力向上教育のおかげで男2人の生活も順調かつ円満。イケメンが同じ部屋でわちゃわちゃしているところや息の合った朝のルーティンは見ていてほっこり&キュンとします♪ しかし、満足な生活を送っていると思われていた兎太はリョウとのセックスレスに悩んでいたのです……。
生活力はあるけど苦い過去を引きずってネガティブに走りやすい兎太と、マイペースながらも何かが欠如しているリョウ、お互いのすれ違いっぷりとセックスレスの真相に皆さんは「どうしてそうなるのォ〜〜!?」とヤキモキさせられること間違いなし! 「恋愛劣等生」なポンコツ2人らしいクライマックスも微笑ましく思えます♪
28歳の家庭教師だった真と、生徒だった18歳の和彦。物語はそんな2人が50代×60代になったシーンから始まります。定年を一足先に迎えた真が、和彦が居ない間に料理をし、2人で夕食を食べる穏やかな暮らし。その上、甘イチャックスも欠かさないラブラブっぷりも見せてくれます♪ 和彦のお誘いに「精力剤飲んでくる」と返す、年齢ならではな真の応え方に読者もほっこりキュンキュン!
そんな本作の魅力の一つは、オムニバス形式で2人の過去やその後まで描かれていることでしょう。彼らの馴れ初め、お互いに遺言書を書いた日、そして……。親切な走馬灯のように、変わらない2人の愛情を垣間見ることができる幸せな物語です。「何歳までしていい?」「好きにするといい、僕も好きにさせてもらう」という2人のやり取りは、愛に溢れていて胸が痛くなるほどいとおしくなる事後シーンでした……!
唯一無二の幸せな読後感をぜひお楽しみください。
「友達以上恋人未満」がお好きな皆さまにおすすめ! 吉村と、中学時代の同級生の安達。ルームシェアをする二人の名前のない関係を描いた作品です。
デザイナーの吉村は、あまり周りの目を気にせず大体のことは一人でできてしまうタイプ。人を好きになったこともありません。一方美容師の安達は、社交的で人が大好き。何と言っても、正反対な二人に意外な共通点があったり、異なる部分をありのまま受け入れたりするのが醍醐味です。日々の暮らしの中でいろいろ小さな発見をしながら寄り添っていく様子が尊すぎます……! 吉村は安達の元彼に会ったりしたことで、(あの人ともこういうことしたのかな…)などと、無自覚のヤキモチ! 初めての感情に戸惑う吉村にニヤニヤが止まりません! とはいえ、恋に直結しない絶妙な距離感がポイント。今まで人に興味がなかった吉村の中で、 安達が日々特別な存在になっていく過程を存分にお楽しみください♪
日当たりのいい縁側に、庭には小さな野菜畑。そんなどこかノスタルジックな風景がじわりじわりと心に沁みわたる作品がこちら。
研究員の国島はある晩、泥酔し倒れていた同僚・木村を介抱します。その日をきっかけに会社で、仕事終わりに、休日に……と一緒に過ごす時間が少しずつ増えてゆき……。派手さはないけれど「また明日」を重ねるうち、友情から恋になってゆくその過程がとても自然で心地いいのです。特に注目すべきは傷心の木村を癒す国島の包容力! 職場ではスマートな木村のポンコツな一面もゲイであることも何ということもないように受け容れ、木村が別れた恋人を思い出して泣く場面では涙が止まるまで肩を抱いてやり、ケガをすればすかさず背負い、もっさり冴えない外見からは想像もつかないその潜在的スパダリ成分にやられてしまう読者続出です!
不器用な二人の恋模様に涙腺を緩ませながらも最後は多幸感に胸がいっぱいになること間違いなしの1冊です♪
贅沢でなくてもいいから、少しでも心の豊かさを感じられる。「丁寧な暮らし」を感じる8作品、いかがでしたか?
スタッ腐は、自分がいかに雑な生活を送っていたかを思い知りました……。
BLを読んでいるときが一番幸せ! ではありますが、読書環境を少しでも改善できるよう、まずは散らかった部屋の片づけから着手したいと思います……(笑)
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