南仏のハーブガーデンで双子の兄・愛理が生んだジュジュを自分の子として育てる海莉。貧しくも幸せな暮らしは、ジュジュの叔父を名乗るヒューバートが突如現れたことで一変し……。
実はこのヒューバート、とある事情で海莉が愛理と入れ替わっている間に出会った海莉の初恋の人なのです。しかし当の本人は、二人が入れ替わっていたことなど知る由もなく……。彼は海莉を敵視し、ジュジュを連れ去ってしまいます。ヒューバートの中では「愛理＝聡明で愛しいエリートΩ、海莉＝愛しい人（愛理）を奪い、自分の兄との間に婚外子を設けた尻軽Ω」の認識なので、海莉への態度がとてつもなく塩なんです！！！！！ 愛理としてヒューバートと接していた頃の優しさを知っている海莉は、何度も何度も身を引き裂かれる思いをしますが、愛理の名誉とジュジュを守るためにグッと堪えて……。海莉の健気さが切なすぎて胸の奥が何度もギュッとなりました。
人気小説原作の切ないすれ違いオメガバースをぜひ！

＜あらすじ＞
小さなハーブガーデンを経営するオメガの海莉。双子の兄・愛理が生んだジュジュをシングルで育てる日々は貧しくも幸せだったが、ジュジュの叔父で英国貴族のヒューバートが突如現れ……!?

15年片想いしてきた親友の裕介が結婚し、失恋に打ちひしがれていた圭。そんなとき、裕介の声に似た年下の男・穂高に誘われて「その人の代わりに」と甘く激しい一夜を過ごします。翻弄されるままに何度も逢瀬を重ね、強引だけど優しい穂高に圭は失恋の傷を癒されてゆき……。
なかなか素直になれない圭ですが、穂高の元カレ登場時には嫉妬心を剥き出しにし、ケンカからの「帰るな‼帰ったら…嫌いになるぞ」と穂高を引きとめる不器用デレが炸裂！ 普段が意地っ張りなだけにデレ効果も絶大で、その可愛さに悶絶不可避です♪ 物語終盤では二人に別れの危機が訪れますが、流されるばかりだった圭がようやく気持ちを自覚し、自ら穂高の元へ向かうシーンが胸熱です！ 恥じらいながらも一生懸命想いを伝えようと極上のデレを発揮する圭と、そんな圭への溺愛が溢れてしまう穂高に、もうニヤニヤが止まりません！
身代わりという不純な始まりでしたが、ラストでは純愛に辿り着いた二人に多幸感を味わえちゃいますよ♪

＜あらすじ＞
大学時代からの親友・裕介に15年来の片想いをしている圭。裕介の結婚で秘めたままの想いに蓋をした矢先、裕介と似た声の年下のタトゥー男に誘われ……。

お家騒動により命を狙われていた武家の若君・暁月を助けてくれた森の獣人。優しく気高い獣人に惹かれていく暁月ですが、実は獣人は身分違いの恋をした為に人間から姿を変えられてしまった存在で……。まさしく「こういう“美女と野獣BL”が見たかったー!!」と思わせてくれる一作です。
呪いで姿を変えられてしまった獣人の苦しさ、若君の美しくも凛々しい姿など世界観が最高で、純和風な時代物×ファンタジーの良さがギュギュっと詰め込まれています！ 身分違いの恋をした想い人をとうの昔に喪ったのに何年経ってもその面影が忘れられず、姿が瓜二つの暁月と体の関係を結ぶ獣人。その欲と恋情は果たして「身代わり」としてのものなのか、それとも本物の愛なのか……切なくてしんどくて、情緒がかき乱されること間違いなしです。
丁寧な心情描写で感情移入しやすく、獣人BLが初めての方にもオススメしたい本作。皆様ぜひお手に取ってみてください！

＜あらすじ＞
相続争いにより命を狙われ逃げる暁月を助けてくれたのは、森に住む獣人だった！ 言葉をしゃべる気高い獣人。実は元人間で禁断の恋愛の末、獣人に姿を変えられてしまっていた。しかも暁月は元恋人に似ていて――？

駆け落ちした双子の妹・ララの身代わりとして、旧家の跡取り・ウルジに嫁いだラムダン。ついに迎えた初夜では身代わりだとバレるどころか、爪の先まで身体を暴かれ快楽に支配されてしまい……!? ためこう先生が描く異国感漂う重厚なストーリーと、生命力みなぎる美しい瞳に吸い込まれる作品です。
妹の幸せのために身代わりになる勇敢さと、自分の意志に反して快楽に抗えない切なエロかわいいラムダンのギャップがたまりません！ しっかり最初から最後までえち要素たっぷりなので大満足間違いなしです。そして、最初はウルジを毛嫌いしていたラムダンの心情の変化にもぜひご注目を！ ララではないと気づいていながら、ラムダンを「嫁」として受け入れド執着するウルジの秘められた真意とは……。そして二人の結婚生活は今後どう展開していくのか!? すれ違いながらも徐々に距離を縮めていくラムダンとウルジの、波乱万丈な運命から目が離せません！

＜あらすじ＞
婚儀の直前、双子の妹・ララは好いた男と村を離れた。ラムダンはララを逃がすため、花嫁に成り代わる。適当なところで抜け出すつもりだったラムダンだが、仮の夫となったウルジに翻弄されてしまい――？

母校で教師をしている高森。ずっと忘れられなかった片恋相手の神藤と再会し、教師との恋を引き摺る神藤と慰め合う仲に……というカラダの関係から始まる一作です。
憧れだった神藤と誰かの代わりとしてでも関係を持つことで、見ているだけだった過去の自分が報われた気持ちになる……そんな不毛な関係に縋ってしまう高森の心情が丁寧に描かれています。過去の燻った感情を持ったままやるせない日々を過ごす二人が、お互いに振り回されながらつらい気持ちに向き合い、折り合いをつけ、少しずつ前に進んでいくストーリーに深く感動させられます。また、当時の愛しい人を想い浮かべながら劣情をぶつけ合う苦しく切ない場面と、コメディ色強めな場面との切り替えも印象的。二人の絶妙なかけ合いが癖になりますよ！
思い込みが激しくてちょっと流されやすい、惚れた弱み全開の高森に共感待ったなし！ 過去の恋が時を経て報われる展開に胸が熱くなります。

＜あらすじ＞
母校で高校教師として働く高森は、高校時代に好きだった同級生の神藤と再会した。昔好きだった人を忘れられず悩む神藤に、その想い人が”教師”と知っていた高森は、身代わりとして抱いてくれと言い出して……。

本作は「狼」と「白鹿」が番うことで繁栄を保つとされる国が舞台の、切ない恋の短編集です。表題作は、思い違いのせいですれ違う「狼」と「白鹿」の物語になっています。狼（王族）に嫁ぐ運命を背負って生まれてきた「白鹿」のサラ。幼い頃から想いを寄せる王の末息子・アラクシと番になりますが、アラクシは兄と番になったサラの双子の兄・ナラを想っていて……。
「好きな人の隣にいられるなら、たとえ身代わりでも良かったんだ」と明るく振る舞うサラの健気さにめちゃくちゃ胸が締め付けられます……!! 一方アラクシはというと、サラがそんなことを考えているなんて知らず、寧ろ兄・ハリムを慕っていると思い込んでいる始末。読んでいる間、何度「気づいてあげて～！」と思ったことか……（号泣）。
でもご安心ください。散々すれ違った二人が結ばれた後のお話で、その気持ちはちゃんと救われます！ 是非ともハッピーエンドの向こう側までお楽しみください☆


＞＞＞シリーズ作品もcheck！

＜あらすじ＞
王族に嫁ぐさだめを持つ「白鹿」のサラは、幼い頃から想いを寄せる王の末息子・アラクシと番になる。アラクシが好きなのは双子の兄・ナラだと知りながら「たとえ身代わりでもいい」と思っていたサラだったが――。

許嫁に逃げられた神社の跡取り・理央の元に身代わりとして弟の凪（DK）がやってくる、という始まり方の本作。
特殊能力を持ち、代々神楽坂家に嫁いできた烏城家に生まれながら、男であるために居場所がなかった凪。自分もようやく役に立てると、姉の身代わりに立候補する切実さに胸が苦しくなります……！ そして、実は凪は昔から理央に想いを寄せていて……。思い切って理央に迫る凪の必死な思いが、痛いほど伝わってきました。一方で理央は、凪の優しさやひたむきさに惹かれほだされてきたところで、凪のひとりエッチに遭遇！ 27歳にして、人生初の恋心というものを認識する理央。二人とも初々しい……！
その後、姉が家に帰ってきたことにより、凪は姉の身代わりでしかない自分を再認識し苦しむのですが……。姉の代わりではなく凪だから一緒にいたいと、凪の両親の前で宣言する理央の男らしさにグッときます！
DKの一世一代の行動で皆の運命が変わっていく、素敵な物語です♪

＜あらすじ＞
神社の跡取り、神楽坂理央には神使である狐の宇迦様と話せるという特別な力がある。神楽坂家は同じく特別な力をもつ烏城家との身体の結びつきによってその力を維持し、神社を繁栄させてきたが……？

無邪気な友人・花一を抱きたい正吾と、花一に抱かれたいテツ。正吾はテツにお互いを花一だと思い込んで体を慰め合うことを提案し……。
花一の上着の中で顔を寄せ合い、痴態を晒し合う二人がエロ切ない……！ その後も体を重ね正吾はテツに惹かれていきますが、テツは正吾との行為中に何度も花一の名前を呼びます。それを聞く度に顔を歪めてテツを激しく攻める正吾のエモさといったら！
そしてテツが完全に花一に振られた夜、正吾はテツに「最後だけ俺としてよ」と、“花一の身代わり“ではなく“正吾“としてほしいと伝えます。体はとろけ合っているのに、テツの本心は見えなくて……。相反する体と心がもどかしく、胸が締め付けられます……！ そして実は、テツはテツで正吾の気持ちにどう応えるか悩んでいて……？ 想いが通じ合った後のテツのエロエロ大爆発っぷりは必見です！
身代わりにする方とされる方、Wの切なさを描いた、醍醐味フルコンボな作品です♪

＜あらすじ＞
正吾とテツは、同時に親友の花一を好きになってしまった。しかし、報われない恋だと分かっている二人は、いつしか互いのカラダで慰め合うようになり――？